対話アプリを使った詐欺横行
2018-12-14


アジェンシア・ブラジル8日付の報道によると、スマートフォンの対話アプリケーション「ワッツアップ」を利用した詐欺が横行、警察は全国で5000人が被害に遭っていると見ています。手口は家族や友人のアカウントをコピーして送金を依頼する単純な方法です。

 詐欺犯は、携帯電話でインターネットバンキングを使った送金が可能なことを利用し、「緊急事態に遭遇した」と、兄弟や友人などのワッツアップのアカウントを複製して送金を依頼していました。セアラー州文民警察は、「詐欺グループは、ブラジルの様々な州で活動している。リーダー格の1人を含む何人かの容疑者を特定した」としています。

 セアラー州では警察に、50件の被害届が提出されています。被害に遭いそうになった女性は、「ある日、母親の家に私の友人から電話があった。私は母親とは一緒に住んでいないので、母に電話がかかってくるのはおかしいと思ったが、ワッツアップが機能していないのに気付いた。それで友人は母に電話してきたもので、友人は、誰かが私のふりをして送金を依頼してきたと説明してくれた」と述べています。

 電話番号の複製がシムカード購入の際に行われ、詐欺師たちは狙った被害者の電話番号の再登録を申請していました。このため被害女性のワッツアップが機能していませんでした。

 警察は、「犯罪者からの会話は、被害者によって変化しており、家電製品から車の購入などの資金を頼んでくる」と話しています。この女性のケースでは、マンションの家賃の保証金1500レアルの送金を依頼していました。電話してきた友人は、送金依頼に不信感を抱いただけでなく、口座番号が女性の口座では無かったことから送金しませんでした。

 警察は、バーチャル上での金銭が関係する会話の際は安易に信用しないよう助言し、「全く安全のように思えても、そのメッセージが友人や顧客、家族や上司から本当に送られたものかどうかを、電話連絡や他の方法で確認する必要がある」と注意を呼び掛けています。

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