強風になった解散風
2017-09-19


衆議院が解散され、来月22日当たりに総選挙が実施されそうだ。来年12月には衆議院議員は任期を迎えるため、今年中には解散・総選挙がある,との見方が普通だった。しかし、北朝鮮が核開発、ミサイル開発で躍起になっており、米軍も朝鮮半島近くに空母を展開しているこの時期に解散とは余りにも唐突である。さんざん北朝鮮の脅威を煽っておいて・・・との声も聞かれる。

 常識では考えられないので、今回の解散については様々な憶測がされている。例えば、最も判りやすいのが、「モリトモ・カケ疑惑隠し解散」説である。解散して自民党が勝てば、こうした問題はなかったと同じでリセットされる、というものだ。財務省の国有財産超安値譲渡、加計学園疑惑での権力私物化問題など、何一つ解明されないまま安倍首相は、選挙でリセットしようとの狙い、というのである。

 もう一つは、対抗馬になるはずの民進党の体たらくで、今は選挙を出来る状態にはない、との安倍首相の読み説である。民進党は前原氏が代表就任後に山尾志桜里氏の不倫が発覚、続いて離党騒動が後を絶たず、民進党のまとまりのないのが露呈されている。安倍首相にすれば、こうした今が選挙を仕掛ける好機というわけである。

 おそらくどちらの説も当たっている。何故なら今解散し、国民に判断を仰がなければならない緊急の問題はないからである。今国民が求めているのは、挙などより権力を私物化したと思われるモリトモ・カケ疑惑の解明だ。解明を求める野党の要求を無視したまま、9月の臨時国会冒頭での解散。これでは安倍首相の延命解散といわれてもしかたがない。

 安倍首相が政権を担ってから、経済は失敗、貧富の差の進行、といいところナシである。他にも独裁政権に似た強権ぶりもうかがえる。これでも国民の半数近くが支持してるというのだから、日本国民は政治に無関心としか言い様がない。おめでたい民族である・・・。

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