総選挙の狙いは安倍一強政治の是正
2017-09-20


選挙モードになってきた。安倍首相の大義なき解散に異議を唱えるより、権力私物化政治、貧乏人無視の政治、お題目だけの安倍政治を阻止する絶好の機会がやって来た、と考えるべきだろう。今は反安倍戦線を結成し、1人でも多くの与党候補を落選させることに力を注ぐべきだ。

 小選挙区の日本では、各野党が候補者を立て票を奪い合うようでは野党に勝機はない。野党がまとまって候補者を絞り込み、反与党勢力の受け皿を結成することが緊急の課題だ。安倍の私物化政治を見ていたら、普通ならそう考える。

 ところが野党第一党の前原誠司民進党代表は違う。「政権選択選挙では志を同じくしない政党とは共闘しない」と野党統一戦線の結成に後ろ向きなのだ。与党にとっては小躍りしたくなるような考えである。テレビコメンテータの玉川徹氏も「野党がまとまらないと勝負にならないのは中学生でも判る」と指摘、野党統一戦線結成を渋る前原氏を「自民党の回し者としか思えない」とまで酷評した。

 前原氏はこんなことを言っていた。「自民党を支持しない保守の人も少なくない。この人たちの支持を取り付けるには、共産党と組んでいてはいけない」。右傾化傾向にある今の日本では確かに一理ある論だが、自民を嫌いな保守層はどのくらいなのか、具体的な数字は不明である。前原氏は、都議会議員選挙で保守を標榜する小池都知事の都民ファが大勝したことが念頭にあるのかも知れない。

 しかし、この前原代表の考え方は視野が狭いと思う。今回の選挙は政権選択というより、いかに安倍支持勢力の力を削ぐかを目標にしている。政権を取ろうというのではなく、安倍政治に「レッドカード」を押しつけるのが狙いである。ここのところを間違えると、前原代表のようなトンチンカンなことを言うようになる。

 ここは民進党代表選で前原氏を支持した小沢一郎自由党代表の力量に期待し,野党共闘を実現してほしいものだ。まだ小沢氏にそれだけの力が残っているかどうか気になるが、小沢氏の神通力が失われていないことを祈りたい。そうでなければ自民が再び圧勝して、安倍暴政が続くことになる。

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